不動産業界で新たな人気資格として、注目を集めている資格があります。
資格名は「賃貸不動産経営管理士」という資格で、2021年から国家資格となり、近年受験者数も右肩上がりの資格です。
そして、2021年は合格者数も1万人を超え、目下一番ホットな国家資格として人気を博しています。
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賃貸不動産経営管理士とはどんな資格?
不動産業界には、不動産取引に必須比較となる最もメジャーな「宅地建物取引士」や固定資産税を計算したり土地の価格を調べたりする「不動産鑑定士」などいくつも関連資格があります。
そんな資格にあふれている不動産関連の資格に新たに加わったのが、賃貸不動産経営管理士です。
主な業務は、賃貸マンションの管理や家主に対する重要事項説明などです。管理の専門家として、賃貸マンションの管理を請け負う際に、契約書を作成し、その内容を家主に説明することが賃貸不動産経営管理士の主な業務となります。
そのほかにも、マンションの修繕、入金管理、不動産の募集業務など、携わる業務は多岐にわたり、今不動産業界で最もホットな資格として注目が集まっています。
賃貸不動産経営管理士の難易度は?
以下、賃貸不動産経営管理士の直近5年間の申込者数、受験者数、合格者数、合格率の推移です。
年度 | 申込者数 | 受験者数 | 合格者数 | 全体合格率 |
---|---|---|---|---|
2017年 | 17,532 | 16,624 | 8,033 | 48.3% |
2018年 | 19,654 | 18,488 | 9,379 | 50.7% |
2019年 | 25,032 | 23,605 | 8,698 | 36.8% |
2020年 | 29,591 | 27,338 | 8,146 | 29.8% |
2021年 | 35,553 | 32,459 | 10,240 | 31.5% |
宅建がだいたい15%ほどで推移しているので、それよりかは難易度は低めです。ただ、れっきとした国家資格になるので、手ごろに受けられる国家資格して、申込者数及び受験者数は年々増加傾向にあります。
どんな会社が賃貸不動産経営管理士取得者を求めている?
不動産専門サイトによると、最も必要としているのは、不動産管理会社です。
目下、矢継ぎ早に建てられている賃貸マンションですが、2021年より管理戸数200戸を超える業者は、営業所に1人以上の業務管理者を設置することが義務付けられました。
これにより、業務管理者の登録を受けている賃貸不動産経営管理士の需要が一気に膨れ上がったのです。
さらには、不動産投資会社や不動産デベロッパーなども、賃貸不動産経営管理士の資格をもっている社員に対し、資格手当を出すところが増えていることも人気の原因となっているようです。
新卒や転職にも有利な賃貸不動産経営管理士
不動産業界では、これまで宅地建物取引士の資格を持っている人が、新卒で入社したり、転職する際に圧倒的に有利でした。
今後もその流れは変わらないですが、あわせて賃貸不動産経営管理士の資格をもっている方も優遇されることは間違いないでしょう。
実際、転職サイトをみてみると、賃貸不動産経営管理士を募集しているところが増え、「有資格者優遇」という文字がけっこう目立ちます。
不動産専門に扱った求人サイトの宅建Jobエージェントには多くの賃貸不動産経営管理士の求人募集が掲載されているので、転職におすすめのサイトです。
賃貸不動産経営管理士の求人をよく扱っている転職エージェント
不動産特化型の転職エージェント
賃貸不動産経営管理士の求人をよく扱っている不動産を専門に扱っている転職エージェントとしては、宅建Jobエージェント、不動産業界専門の転職エージェント【RSG Real-Estate Agent】、【リアルエステートWORKS】などがおすすめです。
規模は大きくありませんが、どこも不動産を専門に扱っており、近年増加している賃貸不動産経営管理士の求人も多数掲載しています。
大手に求人エージェントに比べると案件数は少ないですが、独自の貴重な情報を持っていることが多く、不動産特化型ならではのメリットがあります。
大手転職エージェント
大手転職エージェントでは、dodaやビズリーチといったサイトで、「賃貸不動産経営管理士」と入力すると、求人案件は多数でてきます。
こういった大手の求人サイトでは、特に大手不動産会社や大手ハウスメーカーの子会社である管理会社の案件を多数もっています。さすが大手とあって案件数は中小の転職エージェントに比べ豊富にそろっています。
募集条件
大手不動産会社やハウスメーカーの管理会社は条件もよく、福利厚生もしっかりしています。管理会社は土日が休みのところも多く、安定した職種といえます。
一方、中小の管理会社は、条件こそ大手に比べると見劣りしますが、ある程度実績をつくればすぐに管理職に昇進する可能性も高いです。
それぞれのメリットとデメリットを考慮しながら、選ぶのがよいといえるでしょう!
賃貸不動産経営管理士の年収はどれくらい?
宅建Jobエージェントのような不動産に特化した転職エージェントやdoda、ビズリーチなどの大手転職サイトの情報をまとめてみました。
営業職の管理職では、年収600万円~700万円のものもあれば、事務職であれば300-400万円といった形で幅広い求人内容となっています。
ただ、賃貸不動産経営管理士の平均的な年収は、400万円~550万円が一般的であるといえるでしょう。
決して高い数字とはいえませんが、土日出勤が当たり前の不動産業界において、管理会社は土・日・祝日が休みのところが多く、普通のサラリーマンと同じ出勤サイクルとなっているのが、好まれる傾向があります。
また、管理会社は業績も安定しているので、不動産業界の中でも管理業務はけっこう人気の高い職種となっています。
こちら不動産大学の棚田行政書士が宅建Jobエージェントとコラボして配信している動画です。建物管理について解説している動画です。
棚田行政書士も、建物管理の仕事は、不動産業界の中でも最も安定している仕事の一つとして、おすすめしている職種です。また、管理の中でも賃貸管理や建物管理についてそれぞれ説明している動画ですので、ぜひ参考にしてください。
あわせて気になる資格手当は?
賃貸不動産経営管理士の資格手当は、全部の会社ではないものの、多くの不動産会社が資格手当を付与しています。
金額は3,000円~20,000円とけっこうばらつきがあります。なお、宅建よりは少し低めに設定しているとろこが多いです
また、宅建と賃貸不動産経営管理士の両方の資格手当を出している企業も多く見受けられ、合わせるとけっこう大きな数字になるので、資格取得へのモチベーション向上に力を入れている会社が多いこともわかりました。
おすすめの転職エージェント
株式会社ヘイフィールド | 宅建Jobエージェントを運営 |
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株式会社RSG | 不動産業界専門の転職エージェント【RSG Real-Estate Agent】を運営 |
リアルエステートWORKS | 【リアルエステートWORKS】を運営 |
転職支援サービス【宅建Jobエージェント】
『宅建Jobエージェント』は株式会社ヘイフィールドが運営する不動産を専門に扱う転職サイトで、大手不動産会社とも提携し、不動産求人を数多く取り扱っています。
無料登録すると、担当スタッフから連絡があり、まずは電話面談があります。15~40分ほどの電話面談で、希望するエリアや職種、給与などの条件面に関するヒアリングがあります(面談時間は、平日忙しい方などは最短15分で終わらしてくれます)
[chat face=”1919625.png” name=”春一” align=”left” border=”none” bg=”blue”] 電話の面談時間は、平日忙しい方などは最短15分で終わらしてくれるよ![/chat]
そして、頼もしいのは、不動産専門の転職支援サービスを行っているということもあり、スタッフもある程度不動産に関する知識をもっているところです。
一般の転職会社だと、不動産のカテゴリーで登録すると、職種に関わらず不動産全般の求人が送られてくることが多々あります。
宅建Jobエージェントの特徴は、不動産の職種に関しても、希望する条件に応じて、その近しい求人情報をピンポイントで送ってくれるところが強みです。
ですので、面談の際はできるだけ詳細に、応募条件をエージェントに伝えることが重要なポイントとなります。
なお、サイト名は「宅建jobエージェント」ですが、賃貸不動産経営管理士関連の求人も数多く扱っているので、管理業務を希望する方でも見ておきたい転職サイトの一つです。詳細は別途記事でも紹介しています。
・『宅建Jobエージェント』は不動産を専門に扱い、不動産関連の求人が多い
・希望する条件に応じて、その近しい求人情報をピンポイントで送ってくれる
・面談の際は、応募条件をできるだけ詳細にエージェントに伝えることが重要
転職支援サービス【RSG Real-Estate Agent】
次に紹介するのは不動産業界専門の転職エージェント【RSG Real-Estate Agent】です。RSGの特徴は以下の通り。
業界に精通したプロが対応 | エージェントは業界出身のキャリアコンサルタントばかりです。 |
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年収1.2倍〜1.5倍UPが目標 | 基本的に年収600万円〜1000万円超えの案件をよくもっています。 |
充実した転職サポート | 職務経歴書・履歴書の添削、面接対策、独自に調査分析した業界・企業情報の提供など、 転職サポートが充実しています。 |
独自の求人案件多数保有 | 非公開求人は、独自入手の案件を多数もっており、好条件の求人に出会える可能性が高いです。 |
エリアは関東1都3県と関西(大阪・兵庫・京都)と範囲は狭いですが、完全に不動産特化した転職エージェントです。
強みは、条件のいい求人を独自ルートで仕入れてくることです。また、不動産以外にもゼネコンの転職支援サービス【RSG Construction Agent】も運営しているため、大手ゼネコンの不動産部門の求人情報なども豊富にもっており、独自のルートを多数確保しています。
近年は、大手ゼネコンを中心に、業績が高止まりしているため、ゼネコン系の不動産求人の中にはかなり好条件のものも見受けられます。
・条件のいい求人を独自ルートで仕入れてくること
・大手ゼネコンの不動産部門の求人情報なども豊富に扱っている
グーグル評価・口コミ(評価:4.9)
不動産転職エージェント【リアルエステートWORKS】
最後に紹介するのは、同じく【リアルエステートWORKS】です。
こちらも規模は小さいですが、不動産業界の特化型転職エージェントとして独自の求人情報を持っているので合わせて紹介します。
リアルエステートWORKSの強みは、不動産に関する専門性の高いスタッフが在籍しており、総合型の転職エージェントと比較して、より短い時間で的確な求人情報を届けることにあります。
また、不動産業界におけるハイクラスの求人を多数扱っていることも強みの一つです。特に、キャリアアップを図りたい方には、年収1,000万円以上の情報源を広げるためにも、ぜひ登録しておきたい転職エージェントです。
・不動産に関する専門性の高いスタッフが在籍
・不動産業界におけるハイクラスの求人を多数扱っていることも強み
・キャリアアップを図りたい方にはおすすめの転職エージェント
グーグル評価・口コミ(評価:4.7)
無料と有料アプリで学ぶ賃貸不動産経営管理士
アプリに関しては、同じ不動産資格で国家資格の宅地建物取引士に比べるとまだ整備が遅れている賃貸不動産経営管理士の勉強アプリ。
ただ、難易度が宅地建物取引士に比べると多少落ちる賃貸不動産経営管理士は、アプリを使って合格している強者もけっこういるようです。
①賃貸不動産 経営管理士試験 過去問題集(無料)
②賃貸不動産経営管理士2021試験対策(無料)
③賃管士合格アプリ(有料)
以上無料アプリと有料アプリがあるので、詳しい情報は不動産エキスパートをご覧ください。
賃貸不動産経営管理士のまとめ
不動産業界に新たに加わった賃貸不動産経営管理士の資格ですが、そこまで難易度の高い国家資格ではないので、お手頃な不動産資格として人気を集めています。
一方で、不動産会社からのニーズは高まっているので、現状買い手市場ともいえる資格です。また、よりいっそう人気がでてくれば、合格率が低くなり、難易度も上がる可能性があるので、今のうちに取得しておいたほうがよい資格であるともいえます。
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